生態情報解析研究室
同志社大学理工学部環境システム学科
木の形から鳥の群れの動き、花と昆虫の関係から人間の行動に至るまで、自然界で見られる様々な生物の振舞いや姿形は、長い進化の過程の中で互いに影響を及ぼしあい競い合う中で生まれたものです。生態情報解析研究室では、そうした生物間相互作用が引き起こす現象に注目し、数学や計算機の力を借りて、そうした行動や現象を引き起こしたメカニズムを解明する「数理生態学」と呼ばれる分野の研究に取り組んでいます。
生き物の見せる不思議な振る舞いや姿形の背後にある理由について、数学の力を借りて研究してみませんか?
卒研配属を考える学生の皆さんへ
- 数理生態学分野は、調査や実験も必要としない分、アイデア次第で様々な生物が関わる現象を研究することができます。卒業研究のテーマは、ぜひ興味のある生物・現象に合わせて一緒に考えましょう。
- 研究の半分は、計算式を解いたりプログラミングしたりが中心となります。「プログラミングI」および「プログラミングII」の履修が望ましいですが、これらの知識について学ぶ意欲があれば歓迎します。
- 生物の知識ももちろん重要です。必須ではありませんが、以下の科目の履修が望ましいです。
- 動物行動学
- 生命環境科学
- 生態学
- 保全生態学
- 生物資源学
- 研究室内でのディスカッションを重視しています。議論好きの人、しっかり人の話が聞ける人、どちらも大歓迎です。
興味はあるが自信がない、どんなことができるのか知りたい、という方は気軽に連絡してください。本研究室以外の選択肢も含めて相談に乗ります。
卒業論文のテーマ例
以下に例示するような様々な生態現象に注目し、数値解析、シミュレーションを用いてその適応的意義について解明する研究を行ってもらいます。
- 渡り鳥はいつ渡りを始めるべきか
- 餌の量に応じて魚はどのように個体間での闘争行動をどのように変えるか
- 植物は日光を巡る競争の中でどのように振舞うか
- セミやカエルは、なぜ一斉に鳴き始めるのか
- 花と送粉者の間の共生関係にともなってどのような進化が生じるか
- 人間を始めとした生物における協力的な振る舞いはどのような条件で進化するか
これまでの卒業研究
2025年度
- 育児休業取得のため、卒業研究生の募集は行いません。
2024年度
- 川副哲平「子育て環境に着目した鳥類のヒナ殺しの進化的条件の解明」
- 神野孝弥「資源をめぐる闘争の理論モデルにおけるコスト関数の一般化」